土曜日のドラマ 『銭ゲバ』 『赤い糸』 『RESCUE・特別高度救助隊』

銭ゲバ』第9話 最終回②



導火線の炎が風太郎の爆弾の方にじわじわと燃え上がる中、風太郎(松山ケンイチ)は、
柱に刻んだ幸せという文字を見ながら、夢を描いている…。
譲次(山本圭)に茜(木南晴夏)との結婚の挨拶に三国家に訪れる風太郎。
風太郎と対面した譲次は、緊張してどもりつつも、風太郎に低姿勢な態度で対応する。
茜に風太郎を紹介された譲次は、困惑した表情を見せ、黙り。
張り詰めた空気になり、戸惑う風太郎は、手土産のマカロンを譲次に渡す。
一時的に盛り上がるが、再び沈黙。
そこに、二日酔いの緑(ミムラ)が現れる。
場の空気も読まず、マカロンを食べる緑は、お嬢さんを僕に下さいっていう奴でしょ、
言ったの?大丈夫だったでしょ!と風太郎や譲次にいう。
まだ譲次に告げていない風太郎は、緑の発言に困り入る。そして、譲次も苦笑。
そんな譲次は、良夫(柄本時生)に射殺されていた。


大学を卒業した風太郎は、緑と同じ職場で働く。
キャリアウーマンの緑は、後輩たちに指導。
外回りに行くぞと指示された風太郎は、慌てて素っ転ぶ。
風太郎に指示したのは、以前、風太郎が金で雇った田辺(正名僕蔵)だった。
初任給をもらった日、風太郎は、健蔵(椎名桔平)と居酒屋でお酒を飲む。
居酒屋では、春ちゃん(志保)が働いていた。
風太郎は、そこでの飲み代を健蔵におごり、桃子(奥貫薫)にも考えていた。
健蔵は、風太郎が成長し、働いて稼ぐようになったと喜びつつも、
大人になったら金で傷つくことがあると語り始める。
世の中、金ではない、大事なのは心だ。
世の中には金では買えないものもある。
それは、愛と友情…。
そう聞いた風太郎は健蔵に感謝し、2人は笑顔で乾杯。


茜と風太郎の結婚式の日、親睦を深める両家は、和やかな雰囲気で和気藹々。
緑にウエディングドレス姿を褒められ、祝いの言葉をもらった茜は、
お姉ちゃんゴメンね、妹が先に結婚しちゃって…と緑に舌を出した。
結婚願望が強い緑は、頑張ると笑顔で返し、両家は、賑々しく式を迎える。
だが現実は、緊迫した空気に包まれていた。
導火線の燃え上がる炎に恐怖危機感をいだく風太郎は、幸せの文字を見て…


仕事の相談で緑を呼び出した風太郎は、居酒屋でお酒を飲みながら、
愚痴をこぼす。仕事が旨くいかないと苛立つ風太郎に緑は、旨くいかないは、
全部自分の責任と輸す。
そんな2人は、酔っ払いながらも本音を言い合える仲だった。
そう夢を描く風太郎の現実は、死を決意。危機感をいだきながら爆発を待つ。
小屋の外でその姿を見届ける緑。涙を堪えて必死に見届けていた。


茜と風太郎の子供が産まれる日、分娩室にいる茜の出産を両家は、
やきもきしながら待つ。
そこにダッシュでやってきた風太郎。その直後に、産声が…、赤ちゃん誕生。
風太郎は、赤ちゃんに指を握られ、喜びの実感がわく。
そんな風太郎は、茜と子供との3人の生活が始まり、
茜と子供に見送られながら、仕事に向かう風太郎は幸せを実感。
すると、突然、フラッシュバック…。
幸せの夢を描く風太郎は、お金のために何人もの人を犠牲にしてきた。
そして、今この瞬間、死の恐怖を味わう風太郎。
恐怖を断ち切ろうと風太郎は、いくぞぉ〜死ぬぞぉ〜と自分に言い聞かせるが、
導火線の炎を見ながら死の恐怖に怯える。
そんな風太郎は、ドアをタックルしながら緑に開けろ〜と連呼して叫び続けた。
悶える風太郎は、導火線の炎を唾で消そうとするが、炎はじわりと風太郎の方へ…。
死ぬ、死ぬ、恐っ、恐い、恐いよう…あっあっあぁ〜…と倒れこんだ風太郎。
その瞬間、風太郎のいた小屋ごと爆破!!
燃え上がる炎…。
その爆発を緑は最後まで見届けていた。
同じ頃、健蔵は、何か察した様子。
伊豆屋には、宅急便が届く。小包の中には、大金と手紙が同封されていた。
驚く保彦(光石研)、祥子(りょう)、晴香(たくませいこ)、由香(石橋杏奈
たちがその手紙を読む。
その手紙には、ベラ定食ごちそうさまでした。おいしかったです。
と書かれた風太郎からの最後の手紙だった。


風太郎の自殺後、伊豆屋で真一は、保彦に指導されながらベニ定食を作り、
お店には、風太郎の手紙が額縁で飾られあった。
そして、聡(宮川大輔)の妻・加奈江(宮本裕子)の手術も無事成功。
春ちゃん(志保)は、銭の塊ズラと言い残して三国家を立ち去った。
その三国家の庭で、犬が穴を掘り返していた。
そんな中、菅田(鈴木裕樹)は、事件の犯人を追い続けていた。
健蔵は、風太郎の自殺の記事から切り取った風太郎の写真を見ながら、
初めて風太郎とお酒を飲むのだった。
風太郎の墓参りをする緑は、風太郎のお墓に1円玉を供えた。
その1円玉は、爆発した時に、拾ったものだった。


爆発前、風太郎は、わかったよ、俺はもう死ぬよ。
それが望みだろ、お前らの…。消えてやるさ。
でも、俺は間違っていたとは思わない。これっぽっちも…。
俺は、人殺しで犯罪者だ。地獄に落ちてやるよ。
だが俺は思うズラ。
この腐った世界で平気な顔してへらへらして生きている奴の方がよっぽど
狂っているズラ。
この世界で生きている奴は、みんな銭ゲバだ。
お前らが気づかないだけ、いや、気づかない振りして、
飼いなされた豚みたいに生きてるだけズラ。
それでもいいなら、どうぞお幸せに…。
只、俺が死んでも俺みたいな奴は、次々に生まれてくるズラ。
そこら中で、銭ゲバは生きている。
じゃーね…。
そう語った風太郎は、意味深な笑みを浮かべ、この世を去ったのだった。




最終回でしたが、風太郎は、死の恐怖に怯えながらも自殺してしまいました。
本当に死って恐いものだと実感。しかも、地獄なんて…。
私は、緑が助けたりして、風太郎が生き続けると思っていたのに…。
チョイ残念。
死を決意した風太郎も、いざ死を目前にしたら恐怖に怯えて、気持ちも揺れ動いた
って感じですが、風太郎は、幸せだったのかな??
夢を描くってことは、幸せではなかったのか??
金のためなら何でもやるズラという風太郎は、それを実行し、
間違っていないと思いつつも、自殺した理由は、銭ゲバがいる世界が嫌だった??
自分が嫌になったの??それとも罪を償うため??
何か、よく理解できなかった。
謎のまま終わってしまった銭ゲバ
貧困な風太郎が、お金と愛と本当の幸せを追求したサバイバルドラマ。
暗くて、恐かったけど、他のドラマと違った魅力のあるドラマでした。