火曜日のドラマ 『神の雫』 『メイちゃんの執事』 『トライアングル』 の豪華な3本立て

神の雫』第9話 最終回



重体に陥った一青を看病するマキ(内田有紀)は、思いつめたかのようにナイフを手にすると、
リストカットしようとした。
だが、その瞬間、戸惑いながらも洗面台に向かったマキに、つわりの症状がでていた。


そんな中、ついに豊多香(古谷一行)が選んだ、すべての頂上に立つワイン、最後の使徒
神の雫」が明らかになる時がやってきた。
遺言発表の場にきた雫(亀梨和也)は、決然たる思いで、その時を迎えた。
だが、未だに病院で眠り続けるままの一青(田辺誠一)は、その場には姿を現すことが
出来なかった。
ロべール(竹中直人)の立会い人のもと、霧生(戸田菜穂)が遺言状を開封して、
神の雫」のイメージを読み始めた。その瞬間、その場にマキが現れ、
一青の代理としてこの場に立ち会うことの許可をロベールから得る。
そして、改めて霧生が「神の雫」の遺言状を読み上げた。
それは永遠なるもの。地上で何が起きても揺らぐことはない。
そこは、果てしなく遠い扉のむこうにある。
あらゆる使徒を従わせ、私は今その扉を開く。
神に続くその道は、さまざまなときを越えて、ただひたすらに遠く、そして深く大地へと続く。
私はその道を歩むことへ興奮を抑え切れないでいる。
人間も自然もただそこに永遠をつぐ。
このワインはまさに神が作り出したひとしずくである。
雫は、読み終えられた遺言状を一青に渡すようマキに託し、
2人で戦うって、約束したんですと告げた。
そして、ロベールや霧生にも、一青とともに必ず神の雫にたどり着いてみせると、
固い意志を告げるのだった。


藤枝(辰巳啄郎)のワインバー(モノポール)で雫は、みやび(仲里依紗)や太陽ビールの
ワイン事業部のみんなと「神の雫」について模索する。
本間(田口浩正)や河原毛(升毅)も、これまでにないほど謎を秘めた遺言状に頭を抱えていた。
藤枝は、大地について記述されていたことからテロワールのことかもと雫にいう。
すると、雫は、それをヒントに天地人と表した。
テロワールの言葉には、天と地が含まれる自然の恵みという意味で感じるままに表現する
しかないことを知り、雫は思考を巡らせる。
そんな中、そこにマキが現れた。雫に力を貸して欲しいという。
一青を助けてもらえませんか?
マキが言うには、ワイン界に権威を持つ、フランス食品工業会の会長・アモロ氏の来日にあわせ、
日仏友好のレセプションが行われるらしい。
その料理とワインのコーディネートはこれまで豊多香が任されていたが、今回から一青が
引き継ぐことになっていた。
しかし、一青が入院したため、その作業が中断されてしまった。
マキは雫に一青の選んだ料理のレシピに合わせ、ワインを選んで欲しいという。
そのレシピを見た雫は、豊多香ならフランス料理を選ぶはずなのに、一青があえて日本料理、
和食ばかりを選んでいることに戸惑う。一青が父に勝負を挑もうとしていた?
豊多香を超えようとしていた一青。この仕事にかける一青の想いを感じ取った雫は、
3日後に迫るその大役を引き受けることにした。


ワイン事業部の一同は、そんな雫に世界のVIPであるアモロ会長が気難しい人物で有名なこと
も察し、失敗したら国際問題にも発展しかねないと心配する。
本間は、いくらお前が天才だとしても、知識とか経験が必要なんだよと雫に反論。
しかし雫は、この大役をやり遂げ、「神の雫」も必ず見つけてみせると断言するのだった。


マキは、主催者・藤田に一青の代理に雫を推すが、他に代理を見つけたと断られてしまう。
そこへロベールが現れる。藤田は、一青の代理にロベールを起用しようとしていたのだ。
そんなロベールは、雫の強い意志を察し、雫に任せてほしい。この男ならやれると藤田に
ごり押しした。


これも自分が立ち向かう運命なのだという雫の強い意思に、ワイン事情部の一同も
心を動かされ、みやびのレクチャーによって一青の料理レシピにあうワイン選びを協力。
そして、藤枝も和食とワインのマリアージュに悪戦苦闘の雫にワインは楽しく飲む物だと再度
確認させた。
その頃、一青は回復の様子を見せず、意識不明の状態が続いていた。
そんな一青にマキは「神の雫」の使徒を一青に読み上げる。
そして、マキは、階段で手を離した時のことを一青に謝り、涙をながしながら
一青に目を覚ましてほしいと懇願する。
夢の中を放浪する一青は、自分を呼ぶマキの声そして豊多香や雫の声を聞きながら、謎の温かな光に
向かって歩いていた。
マキは、そんな一青の手を自分のお腹に当てて、一青さん、わかる?あなたの…と語りかけた。
すると、そこにセーラ(佐々木希)が現れ、マキのお腹には…と感じ取るが、マキは、一青には
秘密にしてほしいとセーラに頼んだ。


いよいよ日仏友好レセプションの日。
緊張しながらも雫はみやびとともにアモロ会長と対面。
一青の料理レシピに合わせ、雫が用意したワインをさし出していく。
アモロ会長はワインの匂いだけでサントーパンと銘柄を当て、
想像以上に凄いアモロ会長に動揺する雫とみやび。
そんな中、次に雫がアモロ会長に差し出したワインは、シャトーヌフ・デュ・パブ2005。
すると、雫はアモロ会長にもう少しワインを開いてほしいと注文され、デキャンタージュの技を披露。
その頃、目を覚ました一青は、目が見えるところまで復活していた。
そんな一青は慌てて、何日眠っていたのかセーラに確認するのだった。
一方、雫は最後の料理が出る直前に、前もって用意したワインを飲み、このワインではないことに気づく。
そこに、一青はセーラを連れて現れる。驚く雫に一青は、感謝しながら持参したワインを渡した。
アモロ会長に最後に出したそのワインは、日本の山梨県にある登美の丘という日本有数のテロワール
作られるトップ・キュヴェ登美 1997だった。
アモロ会長たちは、日本のワインに納得いかない様子だったが、雫にフランスのブドウの苗木を日本の
テロワールで育てたということや日本とフランスとの友好の証のワインだと推され、そのワインを口にする。
すると、アモロ会長は、そのワインをすばらしいと褒め、雫に日本にもすばらしいテロワールが受け継がれて
いる。子は親を超えていくもの、さすが豊多香の息子だと告げた。
雫は、一青のおかげでレセプションを無事に成功させたのだった。


雫と一青は、豊多香のお墓参りにやってくる。
雫は、豊多香がワインカーヴに残していた一青の母・ほのか宛てに書いた手紙などを一青に渡し、
父は自分だけではなく一青のことを想っていたという。
そして、雫は、約束を守ってくれたことや戻って来てくれたことを一青に感謝した。
すると、一青は、眠っているときに光そして、雫や豊多香などの色々な人の声が聞こえ、
それによって導かれて目覚めることが出来たという。
一青も雫にいろいろとありがとうと感謝するのだった。
雫は、まだワインの入り口に立つことが出来ただけで「神の雫」の正体が一体、何なのかと困惑していた。
そんな雫に一青は、あの日本のワインはもっとこれから良くなっていくだろう。
さまざまな人の愛を受け、すばらしいテロワールが育つ。雫のように…。
すばらしきテロワール。自分たちもそれを受け継いでいくと語った。
一青からヒントをもらった雫は、何かに気づく。


神の雫」について模索する一青は、受け継がれたテロワール、もう1つの温かなる光から
生命の光だと気づく。
一方の雫も、自然、人間、テロワール、受け継いでいく…と最後の使徒神の雫」がわかった。


そして、ついに最後の使徒神の雫」の対決の日!!!
ロベールは、豊多香のために戦いを見届けてきた霧生にこの戦いを終えたらどうするのかと問う。
だが、逆に問われたローベルは、飲み続けると返した。
それに続き、霧生は雫や一青を見て、それでも人生は続くことがわかったというのだった。
その霧生の言葉を聞いたロベールは、豊多香もその言葉を喜ぶはずだと霧生にいった。
一青はマキを連れて、雫はみやびとともに対決の場にやってきた。
雫と一青は、それぞれ持参したワインをグラスに注ぎ、
雫は、目覚めよ!バッカス!!とワインを口にする。
一方、一青は、ワインを口にすると、おぉぉぉ〜。
永遠なるもの、それは、『受け継ぐこと』と雫と一青は意見が一致。
顔を見合わせながら愕然とする2人。
ロベールに指示された一青からイメージする。
人は光を求めて生きていく。神への道を照らす光がこのワインであると一青がそのワインを発表
しようとした瞬間、ロベールは一青を制し、どうしてこのワインを選んだ?と聞く。
一青は、地位も名声も全ての頂点とは言いがたいが、
味わえばここに永遠なるテロワールの深みを感じることができる。
このワインは400年もの長い間、一滴の農薬も使わずに自然のままの製法でつくられてきたもの。
故に、大地の上で何が起きようとも、例え猛暑で各地の葡萄の木が枯れたときでも、この葡萄の木は
地中深く70㍍にも根をはり、見事なエレガントなワインを生み出した。
親から子へ光を受け継いでいくように果てしなく続くべきもの。
ありがとうマキさん。これからは私の妻として、私たちの子供の母親として、
私の側にいてはもらえませんか?といきなりプロポーズ。
すると、マキは嬉しそうにうなずき、小さくはいと返した。
一青は、このワインはまさに永遠なるもの…と雫へパス。
パスされた雫は、永遠なるもの、それは、『受け継ぐこと』
親が子に教え、次の世代へと伝えていく。
自然ときょうせいし、ただひたすら生き、そんな信念を持った人が作る奇跡のワイン「神の雫
受け継いだテロワールは受け継いだこの血を自らの手で伸ばしていく。
このワインは受け継がれてきたもの。
ワインを通して僕を育ててくれた…ありがとう親父。
そして、ありがとう…とみやびに頭を下げた。
ロベールに指示され、霧生は、「神の雫」のワインの答えを発表。
シャトー・ル・ピュイ 2003
雫と一青、両者正解だった。
ロベールは2人の対決結果に対して言うことなしだったが、
一青に豊多香を許してやってほしいといった。
すると、一青は、わかっています。父は自分のことをちゃんと想っていてくれた。
それだけで十分だというのだった。
雫も戦いを通じて一青に出会えたことを感謝。
ありがとう、兄さん!
そして、礼をいうのは私のほうだと手を差し出す一青。
ありがとう、雫!
2人は握手を交わし、兄弟としてお互いを認め合うのだった。


ワインの勉強をするためにフランスに行くことを決意した雫は、ワイン事業部のみんなに
お別れの挨拶。だが、そこにはみやびがいなかった。
気になった雫は、屋上にいるみやびのところにやってくる。
雫に、勝手に決めてごめんね。といわれたみやびは、雫らしいと褒めつつも、
落ち込んでいた。
そんなみやびに雫は、フランスへは2年ぐらい行くと話し始める。
紫野原さんがいたからたくさん勇気をもらえたし、今の自分がいるのも全部、紫野原さんの
おかげだからという。
だが、みやびは、もういいです。いってらっしゃい。と雫に言い捨てその場を去ろうとした。
すると、雫は、みやびちゃん、好きだよ…
初めて下の名前を呼んでくれたこと驚きながら、さらに告白されたみやびは、
雫の方に振り返り、私の顔を見て、もう1回言って!という。
雫は、勇気を振り絞ってもう1度告ろうとした。
その瞬間、みやびは、待ちきれず?私も好き…と満面も笑みを浮かべる。
そんな2人は、見詰め合いながらお互い近寄り、抱きしめあうのだった。


2年後、一青とマキの子供・なおが生まれ、一青は子供の接し方に戸惑いながらも
3人の生活を楽しく過ごしていた。
そして、セーラは太陽ビールのCMモデルに何年も選ばれ制覇。
太陽ビール事業部にいるみやびは、フランスに行った雫から初めて収穫したワインが
送られてきたとみんなに嬉しそうに報告。
雫は、みやびちゃんみたいなワインになったよと手紙に書いていた。
そんなみやびは、微笑みがこぼれるようなステキな味がしたと雫に返事するのだった。




最終回だったわけですが、雫と一青の対決は、引き分けで終わりました。
雫と一青は、ワインを通して成長していき、この戦いがあったおかげで2人が出会え、
兄弟と認め合えること出来た。雫と一青は豊多香から受け継ぐことを教えてもらい、
一青は、マキとの子供・なおに受け継ぐことを伝えていくんだろうね…。
そして、雫もみやびと受け継いでいくのかな??
終わっちゃったのが残念…。