月曜日のドラマ 『ヴォイス 命なき者の声』

『ヴォイス 命なき者の声』第9話


東凛大学の研究室で、亮介(生田斗真)が読んでいた本を裏返しで置くと、
大己(瑛太)は、どうして??本をそんな風に置いてるの?本が傷むじゃん!と
亮介の癖を非難する。
亮介は、読み途中で、そのままにしておくわけじゃないから別にいいだろというが、
佳奈子(石原さとみ)まで亮介の癖を非難。そんな佳奈子に、普通しおり使わない?
本に元々付いてるじゃんと言われた亮介は、紐みたいな奴ってしおりっていうの?
佳奈子は、じゃあなんていうの?すると、本の紐!と声を揃えて返す大己と亮介は、
意見が一致したことを無邪気に喜ぶ。本には紐が付いてるのと、付いてないのがあるが、
亮介の本には紐が付いていなかった。
それを確認した大己は、亮介が読み途中だった本を勝手に閉じてしまう。
そんな大己を責める亮介だが、大己は大丈夫。癖が付いてるからと自信満々でページを開く。
すると、亮介の読んでいたページではなったが777、スリーセブンのページ。
それを見た大己と亮介は大興奮するが、佳奈子はそんな2人に呆れていた。


解剖室に、清掃会社を営む宇野慧(平賀雅臣)43歳の遺体が運ばれる。
大己たちゼミ生、玲子(矢田亜希子)、佐川(時任三郎)は、大和田(山崎樹範)から遺体
を詳細に報告された。
慧はビルの5楷で窓拭きの作業中に転落。
家族は妻・真由美(中島ひろ子)と 中学生の息子・稔彦(竹内寿)。
所持品は、窓拭きの道具一式、それを入れる腰巻の袋 、携帯電話、財布。
落下の原因は、体を吊っていた命綱のストッパーが外れたことが原因と思われるが、
ストッパーに不具合がなかったか調査中だという。
佐川と玲子の解剖を大己と佳奈子は手伝う。玲子は、解剖の結果、
肋骨の多発性骨折に骨盤の骨折、落下した時の衝撃で肝臓も破裂していたことから
死因は、強腹部打撃に基づく大動脈損傷による失血死と判断する。
そんな中、大己は慧の遺体を見ながら、ベテラン作業員の慧がなぜ落下したのかを
考えていた。
解剖後、佐川のところに保険会社の調査員(伊藤富美也)が訪れていた。
それを見た大己たちは、ちゅらちゃんで生命保険について語っていた。
大己は、命と引き換えに遺族にお金が残されることに感心するが、
羽井(佐藤智仁)は、人が死ぬことに値段がついているみたいでピンとこなかった。
そこにチーズフォンデュを持ってきた鳳子(濱田マリ)が大己たちに
自分の父が亡くなった時の遺産相続のことを話す。
興奮して聞いていた佳奈子たちだが、兄妹に残した物が5000円の梅干だったことを知り、
ショックを受けるのだった。


後日、大和田から大己と佳奈子は調査の結果聞く。
落下の原因と思われる命綱のストッパーには不具合は見つからず、
あと考えられるには、慧の初歩的なミスだけだった。
そんな慧は精神科に通院していたという。
会社の業績が悪化し、多額の負債を抱えていた慧は、精神的に追い込まれていたのだ。
その後、大己は佳奈子を連れて、慧を知る人々を訪ねる。
すると、慧は、多額の負債を抱えながらもビルのオーナー(藤田宗久)や 従業員 の
(佐藤貢三)たちから人望を集めていたとわかる。
そんな中、真由美は、夫の人柄を評しながらも、借金返済、息子の養育費のためにも
早く保険金が下りて欲しそうな素振りを見せる。
その頃、実験室で哲平(遠藤雄弥)と薬毒物検査を行っていた蕪木誠(泉谷しげる)は、
慧の血中から意外な成分を検出する。
それは、ベンゾジアゼピンニトラゼパムだった。


一方、石末総合病院でアルバイト中の亮介は、入院患者に桜井真也(田村亮)という
有名作家がいることに興味を示す。
桜井は末期の大腸癌だが、容体が安定してきたため一時帰宅が許可される。
ところが、そんな矢先、容体が急変し、桜井は死亡してしまう。
桜井の妻・瑠美子(麻生祐未)は、納得がいかないと主治医・梅木(福井博章)に
詰め寄る。間に入った亮介の父で院長の貴之(名高達男)は、病院は適切な治療を
行って来たが桜井が予想外に腸閉塞から腹膜炎を起こしたことが死因となったと説明する。
研究室に戻った大己は、哲平と羽井彰(佐藤智仁)から、佳奈子がアメリカ研修の面接に
合格していたことを聞く。盛り上がる2人に対して、佳奈子は大己を意識しながらも
クールに振舞っていた。


後日、石末総合病院でアルバイト中の亮介は、何かに引っかかりを感じ桜井のカルテを確認。
そこに数日前とは明らかに違う筆跡での書き込みを見つける。
さらに、奈津美(さとう里香)からもシスプラチンを投与したのに書き込みがないことを聞く。
亮介が大学に戻り、研究室にゼミ生5人が揃うと、玲子から慧の血中から睡眠薬の成分が
検出されたと明かされる。濃度から見て落下する直前に飲んでいることと状況証拠から、
慧は保険金目当ての自殺と判断されたという。
それを聞いた、大己は、これから自殺しようとする人が窓の拭き残しを気にして他の窓に
移動するのか?何故、動かない腕時計を身につけていたのか?と慧の不審な点が気になる。
そんなところへ、佐川を訪ねて真由美がやってきた。
真由美は、夫は作業中の事故で亡くなったと主張するが、佐川は事故と判断するのは極めて
難しいと説明。すると、真由美は、解剖により自殺とされたことで保険金が下りないのだと
絶望したように話す。そして、夫が借金返済のために自ら命を絶っていたとしたら
その覚悟の死は無駄だったのか、夫は何のために死んだのか、と涙ながらに訴えた。
解剖で真実を明かすことが、時として遺族を苦しませることになるとわかった大己たち。
突きつけられた現実に、亮介たちの気持ちは揺らぐ。
そんな中、大己は法医学は遺族に喜んでもらうためではなく、亡くなった人の最後の声を
繋ぐためだよ。真実と向き合うことから逃げなかったから自分たちはここまでやってこれ
たのではないかと語りかけた。


その後、大己は、佳奈子、哲平、彰と再び慧の落下現場である高層ビルへ向かった。
すると、そこに、稔彦が花を供えに来るが、稔彦は父親は、家族を置いて借金を残して
自殺したんだ、親父みたいな人生を送らないと決めたんだと蔑むように話す。
そんな稔彦に大己は気になっていた動かない腕時計の話をした。
すると、稔彦は慧の誕生日プレゼントにあげた物だという。
大己は、事故があった日だけ、慧がその腕時計を身につけてしていなかったのは、死ぬ覚悟を
決めた慧が大切にしていた腕時計を守るために腕時計を外していたのではないかと話した。
そして、大己は、わからないことがあると言い、稔彦を連れビルの屋上へ向かった。
側面の窓に不自然な窓の拭き残しがあるのに、飛び降りた側の窓はすべて拭かれていたこと
を告げる。すると、稔彦は飛び降りた側から遠くのビルを見つめ、周囲で1番高い駅ビルを
指差す。それは、以前、慧が窓拭きを任されたビルで、それが嬉しかった慧は、
その最上階のレストランに家族を招き夜景を見ながら食事をしたことがあったという。
慧は、そのビルを眺め楽しかった家族の思い出をかみ締めながら、
身を投げたのではないか、と大己は思いつく。
そして、自殺はしてはならないことだが、慧に家族への深い思いがあったこと、
その思いは解剖し本当の死因が明らかになったからこそわかったのではないか、
と稔彦に語りかけ、慧の死が無駄だったのかは、これからの稔彦の人生にかかっていると告げた。
その言葉は、佳奈子らの心にも響いていた。


その頃、亮介は病院で見かけた瑠美子に声をかけると、自分も桜井の死に疑いを持っていると
明かす。父・貴之(名高達男)を疑うのは怖いことだが、自分に失望しないためにも桜井の死
をあやふやなままにしたくない。真実を知りたいと願う亮介は決意を固め、
瑠美子に桜井の遺体を解剖しないかと切り出すのだった。




第9話でしたが、亮介の父・貴之は、医療ミスしたのかなっ??
自分の父親に疑惑を抱いた亮介は、遺族に解剖をすすめ、真実を確かめようとするわけですが、
どんな展開が待っているでしょうか??
楽しみです!!!