土曜日のドラマ 『銭ゲバ』 『赤い糸』 『RESCUE・特別高度救助隊』

銭ゲバ』第8話



風太郎(松山ケンイチ)を愛し抜いた末に首吊り自殺した茜(木南晴夏)。
椅子に踏ん反り返って座った風太郎は、その姿を呆然と見つめ、
バカだな…死んじゃうんだ。バカだよ茜。
哀れな茜の胸の内を告げて風太郎を責める緑(ミムラ)。
風太郎から、人を愛さないと断言された緑は、怒りが爆発。
憎らしい風太郎をナイフで襲い掛かる。
そんな緑に風太郎は、人殺しはダメですよ。僕と仲間になりますよ。
地獄に行ったら、譲次(山本圭)や茜に会えなくなるなりますけどいいんですか?
緑には人殺しは似合わないよと風太郎のパワーで緑を突き飛ばし、
倒れ込んだ緑に、僕を見届けるっていいましたよね。と言い捨てその場を去った。


翌朝、悪夢に激しくうなされて目覚める風太郎は、うめき声を張り上げ、
ふらつきながら居間を徘徊。
慌ただしくあらゆる引き出しや棚を開けまくる。
その後、風太郎は、パジャマ姿しかも裸足のまま三國造船に向かい、
慌てて社長室にある金庫を開ける。
そんな風太郎は、お金を確認すると、ようやく落ち着きを取り戻す。
そこに、現れた緑は、お忘れですよ社長…と風太郎にスーツと靴を放り投げ、
苦しんでいる風太郎を冷たくあしらうのだった。
その後、平然として社長の仕事をこなす風太郎に、人を騙したり、殺したりしなくても
いいビジネスマンになったでしょうねという緑。
だが、小学校中退の風太郎は、全うに生きてこんな仕事はできなかった。
そんな風太郎から、考え方が甘いと言われた緑は、働いたこともないし、
働く必要もないが、人も殺したこともないと言い放つ。
嫌味を言われた風太郎は、殺されても知りませんよと返す。
そんな風太郎に緑は、1つだけお礼をいうことがあるという。
茜は風太郎を心底愛し、それが茜にとっての幸せだった。
風太郎のおかげで茜が幸せな生活を送ることが出来た。
きっと茜は、その幸せを失いたくなくて死んだ…。
茜に幸せを感じさせてくれてありがとうと頭を下げて感謝する。
世界でたった1人だけ風太郎を理解する茜を失って残念ね…。
どう?少しは心が痛んだ!?と緑は風太郎を見くびる。
すると、突然、風太郎からドライブに行きましょうと誘われ、緑は困惑する。


その頃、伊豆屋では、真一(松山ケンイチ)の借金を取り立てられ、
店内はハチャメチャになっていた。
生命保険の書類に署名するようにといわれた保彦(光石研)や晴香(たくませいこ
たちは、パニックに陥り、死との恐怖に怯える。
そんな中、祥子(りょう)は、由香(石橋杏奈)が帰ってくる前に片付けようと
2人に呼びかけ、お店を開店しようとするが、由香はその様子を見てしまう。
一方、聡(宮川大輔)は菅田(鈴木裕樹)から、茜が自殺したことを報告されるが、
警察を辞めた聡は、もう警察の人間じゃないからと風太郎の周囲で起こる事件から
手を引く。


風太郎と緑がドライブで向かった先は、風太郎が子供の頃の、桃子(奥貫薫)と
2人だけの秘密の場所だった。
その場所は、お酒と女に溺れる健蔵(椎名桔平)から
邪魔者扱いされた風太郎と桃子が家を追い出された時に、見つけた小屋で、
辛いことがあったら2人でこの場所に来ようと話し合った場所だった。
そんな風太郎は、お金のために宏(近藤公園)を撲殺した時もこの場所へ…。
そして、金持ちになって幸せになるズラと決意した風太郎は、
柱にその文字を残していた。
一方、相変わらずお酒と女に溺れる健蔵は、風太郎からもらったお金の入った
スーツケースを持ち歩き、豪遊していた。


その夜、三国家にいる風太郎と緑は眠れずにいた。
緑は譲次や茜のことで心を傷め、そして風太郎は悪夢に怯えていた。
風太郎は、緑にしりとり歌合戦をしようと提案し、歌い始めるが、
緑はそれに参加しなかった。
そんな中、緑から1人で続けてと指示された風太郎は、無邪気にしりとり歌合戦をする。
そんな風太郎に笑みを浮かべる緑だが、死ぬつもりじゃないでしょうね?それは、
絶対に許さないわよと泣きながら忠告した。
そんな2人を窓越しで見ていた春ちゃん(志保)は、三国家そろそろ駄目ズラ。
仕事探すズラ…。と三国家から出て行く決意を固める。


後日、聡から風太郎は警察を辞めたと報告される。
警察と関係なくなった聡から宏を撲殺した理由を尋ねられた風太郎は、宏さんのことは、
大好きでした。
それを聞いた聡は、何十年も思い悩んでいたが、殺されるようなことはしていなかった
ことがわかり安心する。
事件のあった日の夜、聡は宏から連絡を受けていた。
その内容は、お金のせいで桃子が死んだと思う風太郎のことを心配する宏は、聡に
風太郎を引き取って幸せを教えたいと相談していたのだ。
その相談を受けた聡は、事件の日、お金を盗んだ風太郎を宏が目撃しなければ、
死ぬことはなかった。そして、風太郎も人を殺さなかったかもしれませんね…。
すると、風太郎は、お金がなくても綺麗な心のままの人はいるかもしれないが、
いずれにしろ同じ道を歩んでいたと話す。
そんな矢先、風太郎は由香から呼び出され、2人が向かった先はホテルだった。
由香は、風太郎にお金のために自分の体を買ってくださいと頼む。
風太郎から早く全部脱いでと指示された由香は、不安になりながらも服を脱いでいく。
すると、風太郎は、そんな由香を引っ叩き、倒れこむ由香の首を絞めつけながら、
なんでそんなことするんだよ。お前らだけは違うんじゃなかったのかよと怒鳴りつけ、
泣いている由香の首を絞めるのを止め、帰れと追い出した。


その後、伊豆屋を訪れた風太郎は、翔子から土下座され2000万のお金を貸してほしい
と頼まれる。
風太郎から僕がお金持ちだから返せる見込みがなくても困らないということですか?
と言われた翔子は、その通りです。お願いします。
しかし、風太郎は、その頼みを断る。
大事なのは心だって言ってたのに、そういう計算するのも心ですか?
どんな状況でも笑顔で受け入れればいいじゃないですか…。
貶された保彦は、風太郎に包丁を突き出し、風太郎を脅してお金を取ろうとする。
風太郎が真一を雇い、聡の妻・加奈江(宮本裕子)を階段から突き落とさせたことを
警察に黙っててやると交換条件を出し、代わりにお金をよこせ。
動じない風太郎は、それで、幸せになれるんですか?
そう風太郎に問われた翔子まで包丁を突き出し、家族を守るためなら何でもやる。
すると、風太郎は、自分が殺されても構わないと2人を待ち受け、
真一がお金で動いたと事実を明かし、心はどこにいったのか…。
翔子は、そんなことはどうだっていい。お願い。お金…と泣きながら手を伸ばす。
そんな2人にがっかりする風太郎は、伊豆屋の人たちが自分にどうでるか
自分で賭けをしてが最悪の結果がでた。人間なんてくだらないと話す風太郎に
保彦は刃向かうが、突き飛ばされ泣き崩れる。
風太郎は、包丁を手にして、サヨナラ…。あんたらみたいのがいるから
この世界は腐るんだよ…と2人を見つめる。
そんな時、ふと笑みを浮かべる風太郎は、包丁を投げ捨て、その場を去った。


三国家に戻った風太郎はボーっととしながら口をパクパク。
視神経が悪くなって歪んで見える風太郎の目で、茜や譲次の写真を見つめていた。
そこに健蔵が訪れ、お金を返すという。
10億持っていても虚しいだけだし、風太郎を見ていても幸せそうじゃない。
風太郎に死んでくれと言うんだったら死んでやるが金と心中はゴメンだ。
そう言われた風太郎は、健蔵のことを桃子から聞かされたことを語る。
お父さんは本当は、いい人なんだよ。
お父さんは、一生懸命働いていたけど、会社の人に罪を擦り付けられて首になって、
やる気をなくしてしまった。だからお父さんを恨まないであげて…。
そう聞かされた風太郎は桃子と約束をしていたから、自分の手では殺さなかった。
今頃になって桃子の人柄の良さに気づく健蔵に、風太郎は、たった1人で
生きてください。お父さんいつまでもお元気で…さようなら…とその場を去る。
すると、健蔵は風太郎に、この世界のルールーを教える。
子供は親より先に死んではいけないと教わった風太郎は、健蔵に親にもよると
切り返すのだった。風太郎はある決意していた。


翌朝、清々しく目覚めた風太郎は、そのまま車に乗り込む。
風太郎の言葉が気になった緑は助手席に乗り込み、何処行くつもり?死ぬの?
風太郎は、素直にはい!と返す。
緑から、罪の重さが辛くなった。捕まって死刑になるよりも自分で死ぬ方がいい。
どの道破滅するから…といわれた風太郎は、間違っていなかったことがわかったからだ。
すると、緑は、見届けてあげるわ。約束どおり。
死ぬ覚悟を決心した風太郎の車の中には、複数の爆弾が用意されてあった。
2人が車で向かった先は、桃子との秘密の小屋。
小屋に入った風太郎は爆弾を体に巻きつけ、緑は外からその姿を見届けていた。
風太郎は、導火線に火をつけ、身動きが出来なくなるように手を縄で縛りつけ、
燃えていく導火線を見つめながら、わかったよ…とつぶやくのだった。





第8話でしたが、風太郎は、果たして、死んでしまうのでしょうか??
お嬢様である緑も風太郎の死を見届けていたけど…。
風太郎は、何がわかって死を決意したのかな??
お金持ちになったからといって幸せではないということ??
大切なのはやっぱりお金??
わかんないズラ…。