月曜日のドラマ 『ヴォイス 命なき者の声』

『ヴォイス 命なき者の声』第6話


ある日の夜、腹痛で苦しんでいる相馬朋子(志田未来)のそばに
心配して付き添う朋子の兄・泰人(石田卓也)が救急車で石末総合病院
に搬送されていた。


翌日、法医学ゼミ生の大己(瑛太)、佳奈子(石原さとみ)、哲平(遠藤雄弥)、
羽井(佐藤智仁)は佳奈子が空を見てくしゃみをしたことで討論となっていた。


昨夜、搬送された石末総合病院のベッドに眠っている朋子のそばで
心配そうに見守る泰人。
そこに朋子の主治医となった宮島英幸(二階堂智)がやってきて症状の説明。
症状が良くなったことを知った泰人は安心していた。
奈津美(さとう里香)は昨夜から朋子に付きっきりの泰人の体を心配
しながら2人で歩いていると、バイトに来ていた亮介(生田斗真)と遭遇。
泰人は亮介と会釈を交わし、その場を去っていく。
奈津美と亮介は泰人の話題になり、泰人が両親を亡くしていることを知っていた
亮介は、学校行きながら妹の面倒てアルバイトをしていることに感心し、
自分には真似できないと話していた。
そんな中、宮島に亮介は呼ばれ、法医学の先生に患者の朋子の件で相談があって
頼みがあるといわれる。


その頃、法医学教室では大己、哲平、羽井はくしゃみについて研究をしていると、
佳奈子の弟・祐樹(冨浦智嗣)が佳奈子を尋ねてやってくる。
佳奈子に弟がいることを知らなかった大己たちが驚いていると、佳奈子登場。
佳奈子も4年ぶりの再会で驚くが、お腹が減っていると訴えてくる祐樹に唖然。


その後、ちゅらちゃんで食事していた祐樹と佳奈子たちのところに、
後から来た亮介。
そこで突然、佳奈子に弟がいることを教えてもらった亮介は、
驚きのあまり連呼して弟?とみんなに聞き、確認していた。
姉弟なのに祐樹と佳奈子が全く似ていないという亮介だが、
大己は毛穴が似ているよ、と的外れなことをいう。
そんな中、祐樹の職業の話題になり、大阪で4年間、住み込みで和食の料理人を
やっていると話す祐樹。
そこにいた鳳子(濱田マリ)はしっかりした弟さんと褒めるが、
佳奈子はお調子者という。
そんな時、大己は祐樹が料理人を目指しているのは、佳奈子が料理できないから、
遣らざるおえなかったんだ!と話すと、祐樹は何で分ったんですか…と意気投合。
そんな2人の間に挟まっていた佳奈子は、祐樹に夕飯もお弁当も作っていた
と激怒。
すると、過去に佳奈子から作ってもらった物を散々貶す祐樹だが、
1つだけ美味しいのがあったと話す。
気になっている亮介に祐樹が話そうとすると、佳奈子は祐樹に叱る。
でも、祐樹はその謎の料理を絶賛。
佳奈子にその料理を作ってもらおうと亮介は提案すると、佳奈子以外全員が賛成。
そんな時、上を見ながらくしゃみをする祐樹を見た大己は、
これって遺伝するのっ?と仰天。


翌日、法医学教室で大己、佳奈子、哲平、羽井は、佐川から法医学は
亡くなった人だけではなく、生きている患者を診ると聞き、驚く。
佐川は、亮介の父・貴之(名高達男)の病院から依頼を受け、
亮介と玲子(矢田亜希子)が向かわせているという。
偽膜性大腸炎と診断された患者に、ミュンヒハウゼン症候群の疑いがあり、
意見書の作成を依頼されていると話す。
そして、佳奈子がミュンヒハウゼン症候群の説明。
他人の関心や同情を得るためにニセの症状や病歴を作って治療を求め、
通院や入退院を繰り返す症状だという。
佐川は、日本でも定期的に起きていて、現代ならではの症状と教える。
哲平は原因が気になり佐川に質問すると、
核家族化も進み近所付き合いも減り、人間関係や
コミュニケーションの取り方が変わってきたせいと答えた。
一方、亮介は玲子のスポーツカーに乗って病院に移動中。
ミュンヒハウゼンの意味を知らなかった亮介に、
実在したドイツ貴族の名前で、その貴族がほら吹き男爵
と呼ばれていたことが名前の由来と教える玲子。


その後、亮介たちが朋子の病室に行った。
主治医の宮島から朋子が診察を受け、順調に回復していることを
知った泰人は安心していた。
亮介が朋子に積極的に優しく声をかけていると、玲子に冷やかされる。


宮島から連絡を受けてやってきた玲子は宮島から朋子のことを聞く。
偽膜性大腸炎と診断されたが、血液検査では特に異常が見られない。
玲子から通院歴を聞かれ、宮島は半年前から度々通院していて、
2週間前にも別の病院で通院歴があると答える。
しかし、処方された薬を飲んでいるはずなのに、
2週間前より症状が悪化していることが気になるという宮島。
そんな時、貴之が2人のところに立ち寄る。
貴之と玲子は初対面で挨拶を交し合うが、以前、亮介のことで
電話で話したことはあった。
亮介に自分の病院に継いでもらいたい貴之は法医学の玲子に圧力を
かけてくる。すると、玲子は亮介と貴之が想像以上に諦めが悪い
ところが似ていると笑顔で話したのだ。
一方、亮介が病院でバイトしていると、検査に来ていた朋子に、
玲子のことが好きなんでしょ?と声をかけられ、動揺する。
そんな中、退院したら天久の餃子もんじゃが食べたいと絶賛する朋子。
亮介にも薦め、そこは知り合いのお店で手伝っていると話す。
その日の夜、ちゅらちゃん。
朋子に会った亮介は、活発な彼女が自分から病気になっているとは
信じられないと大己に話していた。


翌日、大己と亮介は天久の餃子もんじゃを食べに行く。、
そこで、大己たちは店主の(藏内秀樹)から朋子が1年ぐらい
手伝っているが欠勤したことがないことを聞く。
そして、餃子もんじゃが登場。
見た目はピンとこなかったが、食べた2人は絶賛。


一方、朋子の血液のデータ解析をした蕪木誠(泉谷しげる)は、
血中に偽膜性大腸炎を発症できるペニシリンを見つける。
予想外の結果に佐川はおかしいという。
その後、法医学教室で佐川が朋子の検査の結果を大己たちゼミ生に報告し、
脱水症状が強く衰弱したため入院することになったと玲子が教える。
佐川は、中学生がペニシリンを入手できるはずはない、
よって、代理によるミュンヒハウゼン症候群の疑いがあるという。
自分以外の身近な人がわざと傷つけて治療や看護する姿を周囲に
見せつけ同情や関心を集める症状と玲子は説明する。
大己は、虐待?
だから、早期に解明し正しい処置をしなければ患者の命を脅かす
危険性があると玲子は話す。
過去の事例だと両親が子供に対して行うケースが多いが、両親のいない朋子。
だが、肉親の泰人が薬科大の学生…と懐疑を抱く玲子。


その話を聞いた大己は亮介を連れて朋子の病室を訪れる。
朋子に餃子もんじゃを食べに行って来たことを話していると、
朋子の荷物を持った泰人がやってくる。
バッグの中から荷物を取りながら、充電器・漫画…そして、
派手なパジャマを朋子に渡す泰人。
朋子がそれを恥ずかしがると、いつも家で着ているだろっ!
と、泰人は優しく注意する。
病室を出た大己と亮介は、仲の良い兄妹を見て、人を見る目が
ないのかねぇ…と亮介。すると大己も同意。


翌日の夜、哲平の自宅にお世話になっている祐樹がねぇちゃん丼の
材料を買ってきていたため、哲平の自宅に大己たちゼミ生が集合。
祐樹が1番美味しかった佳奈子の料理は納豆・ツナ・マヨ・醤油
を混ぜ合わせをご飯にのっけた通称ねぇちゃん丼だった。
みんなが食べ始めると見た目によらず美味しいと絶賛。
そこに、祐樹は自分が作った美味しそうな金目鯛の煮付けを隣に置くと、
大己は同じステージにデンゼルワシントン(金目鯛)と
小島よしお(ねぇちゃん丼)が並んでいると例え、
佳奈子は小島よしおと言われ怒っていた。
そんな佳奈子は、用事があって帰ることになり、
大己はみんなでじゃんけんして負けた人が佳奈子を送ろうと提案する。
結果、大己が負け佳奈子を送ることになった。


佳奈子を送っている大己は祐樹にそっけない佳奈子を指摘すると、
佳奈子は健康で生きているとわかれば十分と話し、佳奈子が
母親目線で祐樹を見守っていることを知った大己。
しばらくすると、佳奈子は送ってもらうのはここまででいいと
走って行ってしまう。
しかし、大己は、オイっ!小島よしこ〜!と佳奈子を呼んで
後を追うのだった。
そんな頃、哲平の部屋に残っている4人。
哲平と祐樹はゲームに没頭。
そんな中、羽井が何で金目鯛の煮付け?と祐樹に尋ねると、
魚の煮付けは佳奈子の大好物で、祐樹が初めて料理の本を見て作った
料理でもあると話し、佳奈子からこれはお店に出しても
恥ずかしくない味だと褒められ、その言葉で料理の道に進もうと決意
したと明かす。


翌日、玲子の調査により、大腸炎で朋子はここ半年間で月に2回の
ペースで入院していて、通院している日と泰人のバイトの休みが一致
していることが発覚。更に、佐川に児童相談所から泰人の通っている
薬科大の薬品庫からペニシリンが不正に持ち出されていたと連絡が
あったという。よって泰人の犯行と確信する2人。
その後、泰人の犯行と知った大己と亮介。
亮介は病院で朋子と泰人の仲の良い様子を見ているため、泰人の犯行が
信じられず、ショックを受けていた。
一方、朋子と泰人は病室で仲むつまじく話していた。
宮島に呼び出された泰人は、朋子のことで病院から通告を受けて
やってきた児童福祉司の若原(杉野なつ美)と3人で話し合い。
若原は泰人が朋子に対する虐待の疑いがあるから一時的に朋子を保護する
と話すと、泰人は動揺していた。


事件は落着したが、泰人の犯行動機がわからず考察している大己。
そんな中、大己は何かに気づいた様子。
カレンダーと泰人の犯行について書かれた書類を見比べ、
朋子が病院に搬送された時間が夜中の3時23分と亮介に教えてもらうと、
意識を集中させる大己。
そんな時、パジャマ!まだ気づいていないんだ!と大己は何かに気づく。


その後、大己と亮介は兄妹のアパート訪れると、若原といた泰人と対面。
そして、大己は朋子が家計のために手伝っていたもんじゃ焼き店を、
欠勤したことがなかったと告げ、朋子が泰人の犯行をわかっていた
からだと明かす。朋子は、兄のアルバイトが休みの前日に症状が来ること
を知っていたから、それに合わせて自分のシフトを組んでいたというのだ。
大己は、泰人が病室にパジャマを持ってきたことがヒントになったと話す。
家で倒れた中学生が平日の真夜中に搬送されてきたのに、
朋子が何故パジャマではなく洋服を着ていたのか…と思ったと話す。
搬送されるのを予期していた朋子は、パジャマ姿を恥ずかしくて、
あらかじめ洋服を着ていたと亮介は教えた。
大己は泰人が朋子にした行為は、大切な人を傷つけようとしていた行為
だから許せないと話すが、まだ、やり直せる…2人は…生きているのだから…。


後日、哲平のアパートにお世話になっている祐樹が大阪に帰るため、
佳奈子が哲平の部屋を訪れていた。
しかし、祐樹はお世話になっている哲平の部屋を汚していた。
佳奈子は祐樹を叱り、祐樹は嫌々ながらも佳奈子に従い、
一緒に哲平の部屋を徹底的に掃除し始める。
一方、玲子は泰人が刑事処分は見送られ、東京を離れて病院で療養し、
朋子はしばらくの間、児童施設に預けられることになったと佐川に報告。


その日の夕方、朋子は病院にやってきた大己にすべてを明かす。
親代わりとなり自分の世話をしてくれた泰人は、朋子の前では一度も
弱音をはかなかった。
だが、半年前、朋子が訴え腹痛で搬送された病院の待合室で泣いている
のを見てしまった。
それまで、暗い顔さえ見せたことがなかったのに、看護師に労いの言葉を
かけられた途端、むせび泣くような声を立てている兄を見て、
朋子は重責を負った兄の苦悩を知ったという。
それ以降、誰かに労われたいと思う泰人は、朋子の食事にペニシリンを投与し、
定期的に犯行を行い、朋子もそれを受け入れていたと話す。
自分を犠牲にしながらも、泰人に感謝しているから、このままで
よかったのだと訴える朋子。
そんな朋子に大己は、自分を傷つけてまで泰人を支えることは優しさではない、
そばにいて心配したり、べったり一緒にいることだけが優しさではないと話す。


その頃、大阪へ向かうバスの中で、祐樹は佳奈子がバッグに忍ばせた
お弁当と手紙を見つける。
お弁当の中身は、昔、佳奈子が調理に失敗したタコのウインナーや
オムライスだった。彩りも盛り付けも美しく仕上がっていて
以前とは違うお弁当に驚く祐樹。
しかも、しっかりオムライスのライスもケチャップライスで佳奈子
に関心を示し、祐樹は姉の優しさに笑顔を見せる。


一方、大己と朋子のところに若原と泰人がやってきて、
泰人が東京を離れることになったと報告する若原。
泰人は朋子を見ると、気まずそうに朋子に謝罪。
すると、朋子は気丈な態度で謝罪が足りないと訴えるが、
今まで泰人と生活してきた出来事を考えたら、
今回の泰人が朋子にしたことはちっぽけな出来事と泣きながら話し、
泰人に心配かけないようにもっと強くなると宣言する。
泰人はそれにうなずくと、その場を若原と去っていく。
それを見送った朋子は、大己にありがとう…とつぶやいたのでした。



第6話でしたが、朋子と泰人&佳奈子と祐樹の兄妹愛?みたいなのが
よかったですねっ!!
泰人は自分への愛を優先するあまり、
朋子にやってしまった行為だったんですね。
そして、泰人が朋子にやっている行為を知りながらも自分を犠牲にして
その行為を受け取っていた…。
愛を感じました〜!!
そういえばくしゃみでそうな時、光みながらくしゃみするなぁ…。実感。