日曜日のドラマ 『本日も晴れ。異状なし』

本日も晴れ。異状なし』第9話 最終回②



小学校にやってきた遼(坂口憲二)は、子供たちにあることをお願いする。


その頃、へちま荘に泊まっている和美(布施博)は、隣の部屋の桃彦(中村靖日
にいつまで那瑠美島にいるんだと問い詰められ、遼の上司のデカ長・片岡(遠藤憲一
が密輸組織に詰め寄っていることを聞く。だが、那瑠美島の連絡船が欠航。
密輸組織から頼まれた和美は、カバンの中にある拳銃を輸送することに危機感を抱き、
焦っていた。
そんな和美の元に星太(丸山歩夢)がやってきた。
戸惑う和美を星太が無理やり引っ張ってある場所に連れて行った。
そこは、公民館。すでに島民たちが集まっていた。
ステージの幕が上がると、和美の前で子供たちの演奏会が始まった。
遼は子供たちに那瑠美島の島唄・行逢いぶさの演奏会を和美に見せたいとお願いし、
ていたのだ。
しばらくすると、そこに、遼とキヌ(前田美波里)もやって来る。
遼は、キヌと和美が果たせなかった演奏会をやり直させようと考えていたのだ。
和美と目を合わせたキヌは、和美にある物を手渡す。
それは、和美が小学校の頃に演奏会の練習で使っていたハーモニカだった。
遼や島民の公平(半海一晃)、久(本間剛)、春生(藤木勇人)、俊男(新垣正弘)、
仙吉(近藤芳正)、節子(大森暁美)たちが、そんな2人を心配そうに見つめる。
すると、和美は受け取ったハーモニカを吹き始め、そんな和美を見て遼や島民たちは
安心する。
そこにやってきた光生(青木崇高)は、遼を連れ出し、サトウキビ畑が掘り返されて
荒らされている現場を見せる。
光生は、遼にこの事件を解決するよう頼む。
そしてその時、遼の携帯にデカ長・片岡から不穏な連絡が入った。
那瑠美島が台湾ルートの拳銃の受け渡し場所で、近々、拳銃が持ち出されるというのだ。
片岡に那瑠美島に怪しい人が出入りしていないかと問われた遼は、もしやと思い、
和美のいる公民館に向かうが、既に和美はいなかった。


その後を追う遼は、必死に逃げる和美を港で見つける。
遼は、逃げ場を失った和美に持っているカバンを渡してほしいと頼み、
悪事に手を出すのをやめるべきだと分かっているはずだと問い質す。
すると、和美は、分かってるがやめられるわけがない、自分を信じてくれる人を
裏切ってしまうんだ。
そう返した和美は、自分の心の弱さを隠し、人生が台無しになったのを他人のせいに
していた。そして、自分を信じてくれるキヌや遼を裏切って悪事に手を出したのだ。
そんな和美は、俺のような人間のクズは、放っておいて欲しいという。
だが、遼は、放っておけないと和美が自分を信じて立ち直る日をキヌや
島の人たち、そして、奥さんや子供が待っていると熱弁。
遼は和美も自分自身を信じて下さいと説得する。
その言葉を受けた和美は、カバンを遼に向かって放り投げた。
そんな和美に安心する遼がカバンを受け取ろうとした瞬間、銃声が鳴り響く。
桃彦が遼の足を銃撃したのだ。
遼と片岡の電話の会話を聞いた桃彦は、状況を知って駆けつけてきたのだ。
心を動かした和美を非難しつつも、桃彦はカバンを持って逃げようとするが、
和美は一緒に逃げようとしなかった。
そんな和美に苛立ち、銃を向ける桃彦は、来ないなら消すよ、そうしなければ俺が消される
と和美に向かって発砲。すると、咄嗟に和美を庇った遼が、銃撃された。
倒れこみながらも遼は、和美の人生はこれからなんだ。和美を殺さないでくれと
桃彦に苦しそうにしながら訴えかけた。
だが、桃彦は、遼を生かしておきたかったといいながらも、遼に拳銃を向けた。
必死にそれを制し、遼を庇う和美。すると、桃彦はそんな和美に銃を向け…。
間一髪で桃彦の足を捕らえる遼。そして、桃彦を押さえ込む和美との連係プレーで
桃彦を逮捕した。喜びを分かち合う2人だが、銃で撃たれていた遼は、気絶してしまう。


その後、遼の容態を心配そうに見つめるうららや島民たち。
万作(田中実)が遼の容態を診るが、遼は危険な状態だった。
そんな遼を島民たちは協力して船まで担架で運ぶ。
うららは、私の前からいなくならないと言っていたのに…と泣き崩れていた。
遼は、梶井(宇梶剛士)が操船する船で万作の病院に搬送された。


1週間後、病院のベットで眠り続けていた遼が、ようやく目を覚ました。
まだ傷が痛むにもかかわらず遼は、側で看病していた片岡に和美のことを聞く。
片岡は、和美が全てを証言したおかげで密輸組織の一件が解決できたことや、
未遂で終わった和美が、すぐ出所できることを話した。
そして、遼が退院したら東京に戻るという。
人事交流中に遼の命が危険にさらされたことで、沖縄県警によって決定されたのだ。
片岡は、戸惑う遼に手紙を渡し、病室を出て行った。
それは美波(夏未エレナ)からの手紙だった。
そこには、遼に対する美波や島民たちの思い、そして、遼から色々なことを教わった
島民たちが、遼がいなくても那瑠美島を守ると決意したことや星太が将来、
遼のような駐在になって那瑠美島を守ると決意したという内容。
美波は、この島を心配する遼を安心させようと涙ながらに書いていたのだ。
美波の手紙を読み終えた遼は、美波そして島民の人の思いに心を痛める。


1年後…。
那瑠美島は、過疎対策され、へちま荘の観光客が増えていた。
和美と奥さんは、へちま荘で働きながら家族3人で暮らしていた。
和美は人生をやり直していたのだ。そんな和美とキヌはすでに打ち解けていた。
学校は廃校にならず、美波は高校進学を決め、靖之(太賀)は、昨年不合格?今年
も高校受験。島民たちは、いつもどおり穏やかに暮らしていた。
美波と星太の面倒はうららが見ていた。


駐在所に帰ってきたうららが駐在所に星太が描いた遼の絵を見ながら心を痛めていると、
声をかけられる。
驚きながらもうららが振り向くと、そこには、松葉杖をついている遼がいた。
遼は沖縄県警を志願し、入り直したのだ。
そんな遼は、本日から那瑠美島の駐在所勤務を命じられました。
白瀬遼ですと大声で自己紹介。
うららは、馬鹿じゃないの…と涙を浮かべる。
そんなうららは、何で今更、戻って来るの?この島には、駐在さんがいなくても平気と
自分に言い聞かせて、頑張ってきたのに…。
すると、遼は、約束しただろ、ずっとこの島の駐在だって…。
もう、いなくなったりしない…あなたの前から…。
そういわれたうららは、遼の胸に飛び込んでいった。
2人が抱き合う中、うららは、お帰りなさい、お帰り。遼は、ただいまと言い合う。
いい雰囲気となり見つめ合う2人がキスしようとする。
だがその時、島民たちがやってきた。
那瑠美島に戻ってきた遼は、島民たちに歓迎されるのだった。



最終回でしたが、遼とキヌが償っていた和美は、遼のおかげで人生をやり直せた=再生。
そして、島がかかえる貧困・過疎化・少子化・高齢化などといった問題は、
遼によって少しずつ改善され、蘇った=再生。
ドラマの始めは、島民の人たちに批判されていた遼だったけど、いつの間にか
島民たちにとって偉大な存在になっていたんですね。
最終回だけに、平和だった那瑠美島に異状発生して、その事件に和美と桃彦が関与して
いたという意外な展開に驚かされました。
きっと、那瑠美島に戻ってきた遼は、これからも島民たちと協力し合って色々
な問題を解決していくんだろうなっ。うららと遼も恋人??になったみたいで、
めでたしめでたし…。